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2019-10-07

レポート「お寺の掲示板スライドショー」in 三津寺[大阪市]


皆様、ごきげんよう。ニシユキです。
先日の10月5日(土)、七宝山大福院 三津寺(大阪市)にて開催された「第18回仏教井戸端トーク『お寺掲示板スライドショー』」を見に行って参りました。ざっくりとですが、当日の様子をお伝えしたいと思います。

■メモをとる程じゃないんですけど…メモとっちゃっうよね!
今回の登壇者は、江田智昭(仏教伝道協会)さん、増田将之(仏教伝道協会)さん、加賀俊裕(七宝山大福院 三津寺 副住職)さんの3名で行われました。まず、最初に増田さんから、簡単な御挨拶と今回の企画概要についての説明がおこなわれました。

増田さん「前回、東京でもイベントをさせてもらったんですけど、その時も、とても好評でして、皆さんにじっくり耳を傾けていただきました。まあね、中には、ものすごい勢いで沢山メモされている方もいらっしゃって。まあ、そんなに一生懸命メモとる程じゃないんですけど。今日は楽しんでもらえたらなと思います!」
と、早速ワクワクするような辛口コメントで幕が開いた同イベント。
もちろん、私はメモをとりまくりんで、イベントに望みましたよ!

■「お寺の掲示板」てなあに?
「お寺の掲示板」は、どんなもので、どれくらいの頻度で、どんなことが書かれているのでしょうか。
お寺の門前に掲げられているもので、だいたい月に1回ペースで紹介されているところが多いそうです。更新回数は特に決まりはなく、それぞれのお寺によって更新頻度もさまざま。月に1度だったり、数日で変わったり、ずっと変わらず同じ言葉が書かれていたりするそうです。
書かれている言葉も、それぞれの宗派による仏教の教義に基づいたものから、釈迦のお言葉、著名人や物語の名言、歌の歌詞や流行語が使われていたりと内容も様々です。そして、その内容・字体・掲示方法から住職の性格まで見えてくるのだそうです。

増田さん曰く、最終的に、お寺の掲示板を見て、
「これ、どういう意味ですか?」
と、立ち止まり、仏教について考えてもらうことがお寺にとって一番大事なことなのだそう。
足を止めること、気に留めること。それが、布教につながっていくと。なるほど、ちょっとづつ分かってきました!

■「輝け!お寺の掲示板大賞」て何よ?
先月2019年9月26日より新潮社から『お寺の掲示板』が刊行されたこともあり、まずは、江田さんから、そもそも何がきっかけでお寺の掲示板を取りあげることになったのか、そして、何故書籍化することになったのかをお話して頂きました。
同著にも書かれているのですが、以前から、お寺の掲示板を見ることが好きで、どうにかして沢山の方に掲示板を見てもらいたい、何か良い方法はないかと考えていたそうです。ある日のこと、雑誌『公募ガイド』に掲載されていた「夏の甲子園県予選応援キャッチフレーズ(標語)募集」の記事からヒントを得て、キャッチコピーや標語を募集するようにしてはどうだろうと思い立ち、「輝け!お寺の掲示板大賞」(仏教伝道協会)を立ち上げたそうです。SNSにアップされた各地のお寺の掲示板の投稿写真の中から、特に優れた作品を選ぶというもので、2018年7月1日から10月31日までの4ヶ月間に渡り、約700あまりの投稿作品が集まったそうです。
当初は、誰にもこの企画が知られておらず、アクセス数も想定通りのゆるりゆるりとした滑り出し。しかし!7月下旬、“ある投稿”をきっかけに、江田さんが知らない間に、お寺の掲示板についてNEVERのまとめサイトでお寺の掲示板に記事があれよあれよとまとめられたり、朝日新聞(大阪・夕刊)に掲載されたことで、ついに、8月頭には、ヤフーのトップニュースになります。それから、タモリ倶楽部、共同通信、毎日新聞、台湾、中国の新聞でも取りあげられるようになるわけです。
その2018年の「輝け!お寺の掲示板大賞」にもなったという、きっかけとなった“投稿作品”が、こちら。

「おまえも死ぬぞ 釈尊」(願蓮寺・岐阜県)

それまで、全く無名だった「お寺の掲示板大賞」企画が世に広く知らしめられた作品だそうです。ええ、そうでしょうね。ハッとします。同時に、この言葉にハッとさせられる人が多かったことを受けて、多くの方に影響を与えたこの言葉に、江田さんは、「現代社会は、一般の方にとって「死」が遠いことを現しているのでは?と気づきました。」とおっしゃっていました。

■宗派によってピンときたり、こなかったり…
全国各地のお寺の門前に設置されているお寺の掲示板。地域性や宗派によって、教義の意味合いが違ってくるのだそうで、宗派が違うと、同じ言葉でも、内容が心に全くピンと響かなかったりすることもあるそうです。

真言宗(御室派)の加賀さんから見ると、真言宗自体が「考えるな!身体で感じろ!」と「体験」を重視する印象があるため、掲示板にするには少し印象が薄いかもしれないとおっしゃっていました。また、ご本尊がお寺によって違うこともあり、チーム真言宗として統一感に欠けるかもしれないとのこと。また、空海が発した言葉自体が、完成され尽くしているので、「言葉を崩したくないなあ」→「できればそのままの形で伝えたいなあ」→「そうなると、説明に沢山の文章が必要になるなあ…」と、どうしても文字数が多くなりがちになるとおっしゃっていました。
また、臨済宗などで使われている「禅語」では、座禅を通して、教義について「どういう意味だろう」と考えていくそうで、こちらもまた、言葉で説明するのはちょっとねえ…といった一面もあるそうです。
一方、江田さんや増田さんが属している浄土真宗や、浄土宗では、阿弥陀様にちなんだもの、と明確に分かり、かつ、言葉で伝えることを重視しているため、お寺の掲示板でよく目にするような、人の心に伝わりやすいものが多いかもしれない、とのことでした。
とはいえ、お三方が声を揃えておっしゃっていたのは、僧侶だと、ある程度の教義を知っていたら、何となく言葉の意味が分かるんだそうです。

江田さんが、『タモリ倶楽部』での収録の際に、タモリさんから、
「お寺の掲示板て、難しくてよく分からない言葉が多いよね。」
「これは、君が解説するから成り立ってるんだよ。」
と言われたそうで、他でもない、江田さんの視点で淡々と丁寧に解説された「お寺の掲示板」だからこそ、面白いのかなと感じました。

■書籍『お寺の掲示板』(新潮社)について
書籍『お寺の掲示板』は、ダイヤモンド・オンラインに連載されているコーナー『「お寺の掲示板」の深〜いお言葉』の中から、加筆・修正されたものになるそうです。
もとは、2018年9月に、江田さんがダイヤモンド・オンラインへお寺の掲示板を紹介する記事を1度書かせてもらえないかとお願いしたところ、編集の方から、「10月1日から31日の間、毎日、紹介する記事を連載しましょうという」というお返事を頂いたことから、掲載が決定したそうです。1ヶ月間、毎日連載されていたとは…想像するだけでも大変そうです。

■気になる「お寺の掲示板」の数々
さて、実際にお寺の掲示板には、どんなものがあるのか、気になる作品を紹介してもらいました。中でも、個人的にツボだったお三方の解説コメントと合わせてどうぞ!

・「あ!そういえば、掲示板に、「続きはブログで…」と書かれているのを見つけたことがあります。」(江田さん)
「それ良いねえ。」(加賀さん・増田さん)

・『貴乃花ガンバレ』

「仏教的に何かあるの?」

・(ものすごく綺麗な文字で)
『アムロ、行きまーす 機動戦士 アムロ・レイ』
「何の意味があるんだろうねえ。」
「字はうまいんだよねー。」
「これね、カタカナの縦書きって、難しいんだよね。」
「うん、難しい、難しい。」

・(お寺の掲示板画像の中心に“子ども100当番”の表示も掲載されている画像をみて)
「あ!これね、“子ども100当番”の看板ついてるでしょ、これね、うちもあるんだけど、とる(取得する)の本当大変なのよ。うち、5年かかったの。掲げる時、涙でちゃったもんね。」(増田さん)

・『ユー、来ちゃいなよ ジャニー喜多川』

「ジャニーさん、行っちゃったから!」
「そういえば、ジャニーさんの葬儀は、真言宗でお葬式をあげたらしいね。」
「へぇー。そうなんだぁ。」

 

以上が、「第18回仏教井戸端トーク『お寺の掲示板スライドショー』レポートでございました。
お寺の掲示板の内容もさることながら、お三方がワチャワチャとお話されている様子が最高に楽しかったです。素敵な時間をありがとうございました!!

最後に、花組ポースで記念撮影をしてきましたよ。

■第18回仏教井戸端トーク「お寺の掲示板スライドショー」
■2019年10月5日(土曜日)15時から17時
■七宝山大福院 三津寺(大阪市)

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