尾道・浄土寺の寺宝展
6月の初め、平日にお休みがとれたので、以前から気になっていた展覧会へ行ってまいりました。
思い立ったが吉日!であります。
展覧会は、福山にある、ふくやま千古千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)にて開催中の「尾道・浄土寺の寺宝展―瀬戸内の精華―」展(平成27年4月24日[金]から6月7日[日])であります。
こちらの展覧会は、尾道市東久保町にございます真言宗泉涌手寺派 大本山 浄土寺の寺宝が中心に紹介されており、国宝の本堂や多宝堂、重要文化財の阿弥陀堂に伝わる寺宝の数々が所狭しと展示されておりました。
いやあ、見ごたえのある展覧会でございました。
個人的にぐっときた資料をご紹介いたします。
いつも、仏像にメロメロしている私ではありますが、今回は紙ものを中心に…
まずは…
絹本著色五大宝珠画(尾道市重要文化財)
絹本著色愛染明王画像(尾道市重要文化財)
絹本著色不動明王画像(尾道市重要文化財)
特に、こちらの「絹本著色愛染明王画像」に心奪われました。
ニシユキテンで現在目下準備中の写仏セットがございまして、昨年から各イベントに参加する度に少しづつ改良を加えながら準備しておりました。(夏頃には製品版販売予定ですぞ~!)
改良中の現バージョンには愛染明王様もラインナップ入りしておりまして、自分が描いたものをいざ製品化するとなると、どうにも期日に追われたりと、なかなか納得するものができないでいた今日この頃。そんな折に、五大宝珠画の右脇侍として描かれている愛染明王様の神々しいことといったら!
後背の柄の細かいところ等、色々と参考になりました。
これまでは、立体物(仏像)に目を奪われることが多かったのですが、今回の展示では、平面絵画の素晴らしさを再発見することができました。いやあ、いいもんですねー。
次はこちら…
絹本著色光明曼荼羅図
金剛界大日如来様と胎蔵界大日如来様を合わせて描かれたものになります。仏像にしても金剛界大日如来様を拝見することが多くて、胎蔵界大日如来様はあまり拝見することがなかったので、「おぉ!」と感動してしまいました。しかも金剛界と胎蔵界とを同時に描かれているのは珍しいようで、さらに感激しました。
最後に…
絹本著色阿弥陀二十五菩薩来迎図
阿弥陀如来様と25の菩薩が雲に乗って降りてくる場面が描かれております。「衆生来迎図」とも呼ばれるものになります。阿弥陀如来様が大功光を放って死者を照らし出している瞬間だそうでして、この光の照らし具合の垂直線と阿弥陀様、観音菩薩、勢至菩薩、普賢菩薩、音声菩薩のゆるやかな曲線の対比が際立っておりまして心打ち砕かれました。
「うん、そりゃ照らすよね。照らす、照らす(納得)」
となぜだか妙に納得してしまうのは、阿弥陀如来様が発する神々しさのせいでしょうか。
他にも、素晴らしい資料がいくつも展示しておりました。
ふくやまでの展示は、本日6/7(日)までではございますが、後半戦は広島県立歴史民俗資料館にて、秋(平成27年10月9日から11月23日)に開催されるそうです。
浄土寺では、秘仏の十一面観世音菩薩様が御開帳されるそうで、これまた楽しみであります。
約1年後になるんですね〜。どんなお姿をしていらっしゃるのか楽しみです。
春季:平成28年5月1日から6月19日
秋季:平成28年9月上旬から11月中旬
真言宗泉涌手寺派 大本山 浄土寺
http://www.ermjp.com/j/temple/index.html
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