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2015-05-04

個展『ニシユキテン Sサイズ』(2003年 CELL GALLARY 岡山市)

2003年に行われた初めての個展『ニシユキテン Sサイズ』は、20代半ばのうら若き乙女(?)が、ある日突然ギャラリーを1週間貸切り、サンバイザーにぴっちぴちのランニング用Tシャツとスパッツ姿で出迎え、来場者と共に等身大のすごろくゲームで遊ぶという、摩訶不思議な展覧会となりました。

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実は、高校から大学と社会人になってからの数年間は油絵を描いておりまして、当時の私は、これから先もずっと自分は油絵を描いていくのだろうと信じておりましたが、なかなか自分が想像するような表現にたどり着けないでいました。
未だに理由がわかりませんが、どうしても白いキャンバスにイメージしたものを描ききるという行為ができないでいたからです。
恐らく、自分の技術や努力が足りなかったのか、作品を作り上げるという想像力や熱量が乏しかったせいかもしれません。色々な方に助言やアドバイスを頂いていましたが、頭でっかちで身の丈も知ろうとしない当時の私は、せっかくの貴重な意見の数々も自分の中にうまく取り込むことが出来ず、井の中の蛙状態となり、ただ時だけが過ぎておりました。

社会人になり、個展やグループ展を控えた友人やアート仲間達の活躍や様子を傍目に見ながら、
「自分にも何かできるに違いない。けれど私には“表現できるもの”が何もない。」
と沸々とした想いを抱きながら毎日を過ごしていました。自分にあった制作スタイルを模索していた中、現状を打破するため、個展開催を決めたと記憶しています。

グループ展での絵画展示は何度か経験がありましたが、1人での開催となると、訳の分からない不安に何度となく押しつぶされそうになりました。概要を決めるまでの開催の3〜4ヶ月前がとても辛かったのを覚えています。

結局、等身大のすごろくを作り来場者がコマになって遊ぶことができる空間を作ることになりました。
会場では、床や壁に目が痛くなるほどの原色の布地を敷き詰め、布の上に30センチ四方のマットボードを巨大すごろくのマス目に見立てて縦横無尽に配置しました。ジャングルと名付けられた訳の分からない小部屋、展覧会といえばイベント!ということで決行したアルカイックアーチャーのライブ(アルカイックの皆さん、遠くから駆けつけてくれてどうもありがとう!)、マス目を作ってあそぶワークショップ等をおこないました。
会期中は、巨大すごろくの進行役として「人生インストラクター役」になりきっていたので、始終休む間もなくサイコロや赤ちゃん人形などのツールをプレイヤーの方に渡すため会場内を奔走しておりました。

当時を振り返ってみると、「信じて疑わない」ことがいかに大事かを痛感させられます。何が正しく、何が間違っているのかは時間が経過しないと見えてこないもので、悪く言えば思い込みの有効利用といいましょうか。ただその1点に尽きるなあと実感しております。
誰が望んだわけでもなく、巨大すごろくをしたいがためにただひたすらにマス目の内容を考えたり、「盤目の文字を切り抜くにはどう考えても日数が足りないんじゃないか?」と友人から指摘されて初めて事の重大さに気がつき、急遽透明シールに印刷するため電器屋さんのプリンタ用紙売り場に駆け込んだりと、「子どもが生まれる」マスで使用する『子ども』人形を、大学時代の友人に内職してもらったりと、ただひたすら“思い込み”と“勢い”だけで乗りきった2003年の夏でした。

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ワークショップの様子。マス目の内容を考えるワークショップです。
10年以上も前だもの、私、今よりも遥かに痩せとるなあ。

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アルカイックアーチャーの皆さんによるライブの様子

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ホースの中へぼうろを入れると、ホースを伝って音楽が聴こえてくるというとても斬新なライブでありました。

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子どもが生まれたりした時の人形。カラー配色がとっても眩しい!

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